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ソーシャルゲーム分析における重要な3つのKPI

2019年末頃の現代では、様々なソーシャルゲームがストアに並んでいます。

中には、残念ながらサービス終了してしまうものもありますが、しっかりと運用を続けているゲームやアプリがたくさんあります。

運用が続けられるコンテンツは、必ず色々な角度から数値的な分析や論理的な分析が行われています。

筆者も様々なプロジェクトを経験し、その中で一般的にソーシャルゲームではどのような分析が行われているのかを紹介します。

 

KPIとは

そもそもKPIとは何かご存じでしょうか?

「Key Performance Indicator」の頭文字をとったもので、日本語にすると【重要業績評価指標】と言われています。

初めてその文字をみた時は、正直なんのこっちゃと思いました。

少しかみ砕いて説明すると、「最終目標を達成するための途中の目標」です。

 

例えば、1500m走を7分以内で走りきるという目標があるとします。

これを達成するために、500mまでを2分で走り、次の500mを3分、ラスト500mを2分で走るといったように途中のゴールをKPIとして設定します。

このKPIを全て達成すれば、最終目標の7分以内で走りきるが現実になります。

これらKPIを設定していく上で大切なのはしっかりと自分に合ったKPIを設定することです。例では500m刻みでしたが、人によっては100m刻みで設定する人もいるかもしれません。準備として、2時間前に最後の水分補給をする人もいるかもしれません。

 

あらゆる観点から、最終目標を達成するためのKPIを設定していき、それを元に行動し結果がどうであったか、悪かったならどのようにすればよいのか、さらに良くするためにはどうしたら良いのかを分析していきます。

これがKPI分析の基本です。

 

ソーシャルゲーム分析における重要な3つのKPI

ソーシャルゲームにおける重要なKPIを紹介しますが、あくまでも筆者が様々なプロジェクトを経験してきて、これは重要だなと思った項目です。

当然、組織やプロジェクトによって、重要視しているものとそうでないものがありますが、どのプロジェクトでもこれは抑えていたというものを紹介していきます。

 

DAU

DAUは「Daily Active User」の頭文字をとったものです。基本的に、その1日でサービスやコンテンツを利用した人数のことを指します。

DAUの派生形で、「MAU」「HAU」といったものもあります。「MAU」はその月単位、「HAU」はその1時間単位で、サービスやコンテンツを利用した人数のこと指します。

 

DAUの数値が大きければ大きいほど、人気のコンテンツです。単純に利用してるユーザーが多いということになりますからね。

どれだけ広告を表示しようが、課金システムを導入しようが、ユーザーがいないことには売上がたつことはありません。DAUがベースにあって、様々な施策を検討できるようになります。

また、DAUはただその1日にどれくらいのユーザーがサービスやコンテンツを利用したのかを分析するだけのものではなく、もっと詳細な単位で分析する必要があります。

DAUは大きく以下の3つによって構成されています。

  • ①新規ユーザー
  • ②継続ユーザー
  • ③復帰ユーザー

これらユーザーをどうコントロールしていくのかがDAUのカギとなります。

 

新規ユーザー

 

サービスやコンテンツのリリース時、新たな施策の導入時に重要な項目となります。

目標とするユーザー数を獲得するために、○○万円の広告費を出したりSNSで宣伝したりして、実際にそれくらいの流入があったのかを分析します。

継続ユーザー

 

新規ユーザーをどのようして継続ユーザーとして昇華させるか、継続できるような施策ができているかを分析するのに重要な項目です。

継続ユーザーも設定している目標次第では、1日継続がどれくらいなのか、1週間継続がどれくらいなのか、1ヶ月継続がどれくらいなのか細かく分析する必要があります。

サービスを継続させるためにも、ここにコストや資源を割くプロジェクトが多い印象です。

復帰ユーザー

 

一度離れてしまったユーザーがもう一度サービスを利用したときに分析する必要のある項目です。

新規ユーザーや継続ユーザーに比べて、力の入れ方は弱い印象ですが、それでも無視できないKPIです。

何が魅力的で戻ってきてくれたのか分析することで、継続ユーザーを増やすためのヒントが得られたり、DAUの底上げにつながりサービスに活気がでます。

 

PU

PUは、そのサービスやコンテンツの課金ユーザー数を示すものになります。

全体のDAUのうち、どれくらいの人が課金しているのか、価格設定や商品の内容が良かったのか良くなかったのか、課金するまでの導線はしっかりと引かれているのかを分析します。

誰でも手が届くように安く設定していても内容に魅力が無ければ買われないし、逆に値段が高く設定されていたとしても内容に魅力があれば買ってくれる人もいます。

世の中のニーズやサービスに対して、適したものを販売できているかはサービスの命につながるので、重点的に分析します。

※課金ではなく、広告費などで収益化している場合は、DAUや広告設置場所が適しているかが重要になってきます。

 

売上

プロジェクトを回すためには必須のKPIです。売上を最終ゴールとしているところも多いです。

人件費やサーバー運用費、その他コストを回収しつつしっかりと利益を出す必要があります。

何が原因で売上が上がっていないのか、逆にしっかり売上を上げることができたのか分析して、次へとつなげていきます。

ARPU(ユーザー全体での一人当たりの売上)、ARPPU(PU全体での一人当たりの売上)を分析し、ユーザーがどこにお金を落としているのか、無理をさせているのか、など様々な角度から分析を行い、目標とされる売上を達成する必要があります。

 

まとめ

簡単に、ソーシャルゲームにおけるKPIを紹介しました。

序文で1500mを例題にしましたが、このKPIの考え方はソーシャルゲームに限らず普段の私生活などありとあらゆる場面で活用することができます。

どうしても達成したい目標がある場合は、活用してみましょう。

今までなんとなく目標を設定していたときよりも、効率や実績がグンと上がるはずです。